2005年10月06日

●向かうところ手品師

昭和2年発行「娯楽大全」(中内蝶二)に
宴会芸で見せる手品と滑稽奇芸が紹介されていました。

内容的にはどれもイマイチ微妙な代物ばかり。
でも、もってまわった講釈の味な感じがたまらない。
1つ引用します。(一部、現代の漢字表記に直しています)

『怪獣脛食ひ』

 口上が現れて
「さて諸君、只今此処へ怪獣脛食を引き出して御高覧に供します。
 諸君は蟻食ひと申す動物を御承知でございませうが、
 これは脛食と申しまして、親の脛かぢりの一種であります。
 鼻の先から尾の端まで長さ七尺、腰の廻りが小さい所で五尺あります。
 食物は蝿とコンビーフとコロッケと蜜豆で却々愛敬があります。
 只今泣声をお聞かせ致します」
 というと、楽屋の怪獣は妙な声で唸る。

ここで、怪獣を引っ張り出してみせるのだけど、
その仕掛けと締めのやり方はこんな風に説明されています。

 仕掛は三角形の紙でこしらへた獣の頭をかぶり、
 手には黒い手袋をはめ、体は毛皮か毛布を纏ひ首のところで留めておく。
 そして両手と両脛で這って歩き、時々奇声を発し、
 最後に三味線に合せて踊るか、美声を聞かせるかすれば喝采請合。

うーむ。
最後はグダグダになって踊ってゴマかしているだけに見えるけど
喝采請合ってホントだったのかしらん。

でも口上が上手かったら今でも成立するかもしれない。
いきなりイイ声でこんな語りができたら、モテそうな気もする。
ご老人限定かもしれないけれど、モテはモテだ。

Posted by tekigi1969 at 2005年10月06日 08:15
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コメント

「大いたち」とか足元にも及ばないグダグダぶりですね。でも、ここまでダメなことを大まじめに、かつ堂々とやれたら、それはそれでたいした物だと思います。

Posted by LSTY at 2005年10月06日 08:57

タイトル、おもしろかったです。(^-^;

Posted by nako at 2005年10月06日 11:29

タイトル、懐かしかったです^^

Posted by ぷ at 2005年10月06日 11:52

>LSTYさん
 「大いたち」って、祭とかのインチキ出し物の
 あれのことですか?
 どっちにしても堂々とやるってのは
 感動を呼びますよね。
 他にも「林檎ダンス」「丼から白鼠」とか載っていました。
 そのうちこれも紹介したいと思います。

>nakoさん
 あはは。
 これは10年以上前に自分がやった芝居の
 タイトルなのです。

>ぷっち
 おっ、覚えていたのね。
 僕も突然思い出したのでした。

Posted by 適宜更新 at 2005年10月07日 09:34
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