2006年08月03日

●うれしい書評と名人戦

1、7月23日の「しんぶん赤旗」日曜版に
  拙著「瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか
  の書評が掲載されました。
  たいへん褒めてくださっていて、
  少し恥ずかしくもありましたが、やっぱりうれしかったです。

2、この書評を書いてくださったのは
  河口俊彦七段。
  僕が将棋に興味をもったのは、
  この河口さんのエッセイがきっかけでした。

3、たぶん
  最初に読んだのは「一局の将棋 一回の人生」。
  戦術的なことなんてわからなくても、
  プロ将棋はわくわくできて、おもしろい世界なのだ
  ということを知りました。
  以来、文庫ででているものは 片っ端から読んでいます。

4、そんな僕のことを
  ある将棋好きの編集さんが覚えていてくれて、
  今回の本を書くことになったわけです。
  だから、この書評は本当にうれしかったのです。
  ありがとうございました。

5、河口さんの「人生の棋譜この一局」という本には、
  91年に起こった名人戦移管騒動についての記述があります。

6、ここには
  「こういう問題が起ると、最大の影響力を持つのは時の名人。
   と共に強い者、上位の者の発言力が強い。」
  とあります。

7、今回の名人戦の主催移管の問題でも、
  投票直前になって、
  タイトルホルダーの何人かが意見を表明しました。
  ところが、結果は彼らの意見とは逆になった。
  ちょっとびっくりしました。

8、「強い者の意見が通る」というのも一長一短だけど
  賛否がほぼ半々に分かれるような決断のときは
  こういうやり方をする団体があってもいいと、
  僕は思っちゃうのです。棋士の集まりなのだし。
  だから、この結果は、正しいのかもしれないけど、
  ちょっと寂しい気もしました。

9、どうせだったら、
  「毎日派」「朝日派」「共催派」で
  それぞれ代表を出して、
  将棋で決めちゃえばよかったような気がします。
  合理的ではないかもしれないけど、
  盛り上がったと思うな。

10、ところで「共催派」は今回どっちに入れたんだろう。
  ううむ。
  色々分からないことだらけなので、
  チャンスがあれば、きちんと取材してみたいです。

大山康晴の晩節
河口 俊彦著
新潮社 (2006.4)
通常2-3日以内に発送します。


Posted by tekigi1969 at 2006年08月03日 13:20
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コメント

名人戦の毎日案否決には、驚くばかりです。
古田さんも書かれていますが、森内名人、羽生三冠、渡辺竜王が毎日支持を表明していたので、どたばたはあったが、良い結論が出るのでは、という、一縷の望みが絶たれました。
ほんとに、実力者の意見が尊重されないのは、おかしいですよね。
残念なのは、投票に大きな影響力を持っていたはずの谷川先生、佐藤先生が、臨時総会での若手の質問に答えなかった、ということです。
かれらが毎日支持を表明していたら、結果はまた違ったのではないでしょうか?

それにしても、朝日新聞を支持した棋士の人は、小学生の算数もできないのでしょうか? 1億5000万の普及協力金にだまされたのでしょうか? でも、朝日オープンを続けて1億5000万なら確かにプラスですが、朝日オープンがなくなるので、7年後には、毎日のほうが収入が多くなります。
http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200608/sha2006080201.html
米長会長を初めとする理事会が主張する金銭的メリットはなく、朝日に名人戦を移動すると逆に少なくなるのです。

しかし、何より問題なのは、信義より金、と言う印象を世間一般に与えたことです。
信頼は金に換えられず、金では買えず、一度失った信頼を取り戻すのにどれだけの努力が必要なのか、朝日に投票した棋士はわかっているのでしょうか?

今回の結果は、本当に残念です。
せっかく、瀬川さん問題でいい風が吹いてきたのに、瀬川さんで得た貯金を、今回の騒動ですっかり使い果たしてしまい、逆に借金だらけになった気がします。

古田さん、是非、『瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか』の第2弾、
『名人戦はなぜ朝日新聞に移ったのか』を書いてください。
もっとも、古田さんの取材力をもって本当のことを書いたら、古田さんは消される心配があります(いや、冗談でなく)。
でも、読者としては、是非読みたいです。
ダメですか?

Posted by チロ at 2006年08月03日 23:52

>チロさん
 コメント、ありがとうございます。
 今回の件は、
 お金だとか、信義だとかの
 語られているような基準で判断すると
 どうにも分からないことが多い気がします。

 ひとまず、こうした判断を保留したうえで
 何が起こっていたのかを検証できれば、
 意外にクリアに分かるんじゃないかなと想像しているんです。
 「立場上自分の口からはいえないこと」
 「ひとまず公表しないでいること」
 などが重なりなっているだけじゃないかな、
 というイメージです。

 たぶん消されちゃうような陰謀があるわけではないと思うので、
 できる範囲でちょっとずつ話をきければいいなと考えております。
 今のところ、そんな感じです。

Posted by 適宜更新 at 2006年08月06日 22:38

チロ(愛しのチロ)です。こんにちは。
古田さん、『将棋世界』1月号の「名人戦の真実」を読まれましたでしょうか。
一見すると、公平・中立・客観的に書いているような構成を取りながら、実は米長会長や理事会の言うことをそのまままとめただけの、真実には程遠いと思われるものでした。
77の証言のうち、実に74が米長会長・理事のもので、それ以外の3つは本題とはあまり関係のないものであり、理事会に反対の立場からの取材が全くなされていません。
やはり、古田さんに「名人戦騒動の真実」を書いていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

Posted by チロ at 2006年12月09日 00:17

>チロさん
 遅ればせながら、「将棋世界」読んでいます。
 たしかに幾つか疑問がのこる感じはありますが、
 理事会が「どのように考えているのか」と
 「こういうふうに見て欲しい」という思いは、
 かなり明確に書いてあると思いました。
 まだ交渉中の段階のようなので、
 反対の立場への方々への取材がどの程度できるか分かりませんが、
 チャンスがあれば、取り組んでみたいと思っております。

Posted by 適宜更新 at 2006年12月12日 08:33
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