2006年12月25日

●誕生日、「自分が美味」、「自分がウニ」

1、今日12月25日は拙著「アホウドリの糞でできた国」の誕生日です。2年前のこの日、僕にとっては初めての単行本が店頭に並んだのでした。これまで4冊出した自著(1冊はペンネーム)のなかで、いちばん売れたのはペンネームで書いたものだったけど、いまでも「おもしろかったですよ」と声をかけてもらうのは、この本のことが多い。単行本の寿命はほぼ2年と聞いているけど、「アホウドリ~」はamazonでもまだコツコツ動いているみたい。ブログの紹介記事は、僕が知っているだけで236件読みました。ありがとうございます。感想やレビューもこれがもっとも多い。結局一度も重版はかかっていないけど、このまま絶版に向かうなんて思いたくないなあ。2年越しの奇跡の重版、まだあきらめません。何すればいいか分かんないし、たぶん何もできないけど、とにかく内面的にはあきらめないって感じでいきます。ナウルの続きもいつか書きたいし、別の国の歴史も同じシリーズをやってみたい。長い目で適宜見守ってください。

2、今日のほぼ日にも書いてあったけど、マグロだとかウニ、カニってのは、「自分がおいしい」ということをどう受け止めているのだろう。僕もよく、これを想像するのです。やってみると、なかなか難しい。実感しづらい。「自分が美味」ってのは、自らの舌ではチェックしようがないわけで、だからこれは誰かに言われるんだと思う。たぶんニヤニヤしたヤツが近寄ってきて「知ってる?」とか思わせぶりに言うのだ。僕はなんとなく想像がついているんだけど、知らんふりをしながら「ん?」と返答する。そいつは「お前ってさ、食うとうまいんだぜ」とかなんとか言う。たぶん、すごくいやらしい目になっているんじゃないだろうか、こいつは。そんな状況に追い込まれたら、ひどく困るだろうなあ。すごくプロポーションのいい女性なら、わりにそういう視線には慣れているのかもしれない。でも、これは比喩としての「食べる」じゃなくて、文字通りの「食べる」なのだから、さらに始末が悪い。鳥肌が立つとかじゃ済まないだろう。

3、例えばウニ。ウニは中身がうまい。あれが僕なら、内臓が激ウマだということになる。ある日、それを知らされる。どうしよう。エゾバフン僕だったら、なおのことウマイ。ビクビクするだろうけど、ちょっぴり誇らしいかもしれない。ムラサキ僕とかを差別しちゃうかも。でも、その違いが生まれるのは、誰かに食われちゃうときなわけで、その優越感はひどく虚しい。そのことに、ある夜ふと気づく。僕は明日学校に行ったら、まっさきにムラサキ僕のところに謝りに行こうと誓う。彼は許してくれるだろうか。きっと許してくれるような気がする。だって、僕らは同じウニだもの。内臓を誰にもとられないように、しっかりトゲをのばして仲よく生きていこうよ。チクチクトゲトゲいつまでも。とかなんとか考えてみるのだけど、でもやっぱり実感までには至らない。分からない。それでなにか困るのかといえば、まあ別に困らない。

 
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 2歳になりましたが、まだまだ宜しくお願い致します。

Posted by tekigi1969 at 2006年12月25日 15:48
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コメント

ウニたちの話に関して------

こういう文章書く人って、私はわりに好きです。

いやらしい目になるだろうなぁ・・・

食とエロスは、かなり近いところにあると思います。

Posted by アヤコ at 2006年12月25日 23:11

>アヤコっち
 ありがとうっ。
 マジックフロア、おつかれさまでした。
 また歌ってるとこ見せてね。
 あ、あと飲もうな。
 酒とエロスも近そうだけど、
 飲みすぎてバカになるほうが楽しかったり。

Posted by 適宜更新 at 2006年12月26日 21:43
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