2007年06月28日

●目のつけどころ

1、まだ分かんないんだけど、ちょっとした書籍の仕事の依頼があって、もし決まれば、これまで会ったことのないのジャンルのお仕事をしている方に話が聞けそうです。こういうのって、仕事でも、遊びでも、すごく楽しい。

2、麻雀を覚えてから、歩きなれた町を通ると、「こんなに雀荘があったのか」と急に見えてくる感じ。ゴルフ雑誌で仕事をしていたときは、中古クラブショップがある地域にだけ偏って集まっていることにある日気付いて、驚いた。お金がなかったときは消費者金融が目に入る。その道のプロとか長年ひとつの仕事をしている人を会話をすると、こういう発見がたくさんある。それだけじゃなくて、思ってもみなかった目のつけどころを指摘されて、びっくりすることもあります。

3、例えば、「イチローと松井」という著書のあるスポーツライター・エディターの秋元一剛さん。彼は某国の20代の若者が投石をしているニュース映像を観て、「この国の野球はまだまだレベルが低い」と言っていた。投げるフォームが、なっちゃいないのだとか。ぼくは政治的な抗議活動のニュースを、そんな風に観たことがなかったからびっくりしました。でも、言われてみれば確かにそう。日本人の男の子なら、どこかで一度はソフトボールなり野球なりをやることが多いから、石を投げれば、自然に野球っぽいフォームになる。でも、その国はそうではなかった。

4、こないだ開高健「ずばり東京」を読んでいたら、画廊の話が出てきました。彼らはマンションとかビルの建設ラッシュをみながら「これから壁がたくさんできるから、絵が売れる」と考えていたのだとか。これはビジネスチャンスとかそういう視点の一種なんだろうけど、やっぱりすごい。「壁が増える」だなんて、思ってみたこともなかった。

5、ふと思い出したけど、たしか世界的なヒゲ剃りメーカーのオーナーは、「いまこの瞬間にも、世界中でものすごくたくさんのヒゲが伸びていると思うと、よく眠れる」と発言していたと聞いたことがあります。想像すると、ちょっとどうかと思う映像が浮かんじゃうけど、これもきっとひとつのリアリティなんだろな。

6、ぼくが仕事をしていても、いろんな「目のつけどころ」が出てきます。例えばスカッシュの関係者は、全国にいまいくつのコートがあって、選手人口がどのくらいで、新しいモノがつくれる可能性があるのはどこなのかという視点で体育館を見つめている。風俗業界の関係者は、イメクラの今後の流行はどこに向かうのかを考えながら、秋葉原を歩いている。元とび職の某さんは、だぼだぼズボンの広がり方をみて、「いちばん、だぼだぼ度の高いのをはいている職人がもっとも若いんです」と教えてくれた。合法ドラック店の店長さんは、原宿の町を歩きながら「いま、すれ違ったうちの1人は、やってますね」とつぶやいた。こういう風な話をたくさん聞いて、覚えておくと、同じ町でもどんどん風景が変わる。たぶん、ぼくがライターをやっているのは、これが楽しいからなんだろうと思う。それだけじゃないかもしんないけど、やっぱ、かなり大きい。

 

Posted by tekigi1969 at 2007年06月28日 07:12
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コメント

古田様

拙著の紹介をしていただき、
ありがとうございます。

少し前の話題になりますが、
ヤンキースが中国人プレーヤー2人と
マイナー契約を交わしました。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/mlb/36613

ヤオ・ミンの登場で中国での
NBA人気に火がついたことを考慮すると、
中国人メジャーリーガー1人が
誕生することで中国の野球のレベルが
飛躍的に向上するなんてことも
考えられます。

不謹慎な物言いかもしれませんが、
投石するデモ隊にとんでもない
鉄砲肩の持ち主が!
それをどこぞの球団のスカウトが
情報網を駆使して契約を結び、
プロで戦列デビューなんて
漫画のような物語があるやもしれません。

本日、お願いしている連載記事の
取材申請をいたしました。
G軍のY選手とA選手です。
進展があり次第、
ご連絡いたします。

それでは。

Posted by 秋元一剛 at 2007年07月02日 17:29

>秋元さん
 おわ。
 仕事の連絡事項まで、ありがとうございます。

 スカウト網が発達すると
 「びっくりするような逸材が意外なところから」
 ということは少なくなるような気がしていたんだけど、
 どうもそうではないっぽいですね。
 とてつもない才能ってのは
 エリートコース以外から出てくるものみたい。
 デモ隊出身の豪腕投手の出現、ぼくも楽しみです。
 

Posted by 適宜更新 at 2007年07月03日 19:12
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