2009年05月25日

●ホメているけど、傷つけている

1、凍み大根と書いて、しみだいこんと読む。
  豪雪地帯の保存食で、
  ダイコンを寒空で干して、つくるらしい。
  煮物にするとすごくおいしいんだけど、
  そういう方面からは、ちょっとズレたことを書きます。

2、「凍み大根おいしいですね」
  と、その地方のひとにいうと
  「いやいや」と、困ったような顔をされることがある。
  もちろん、そうでない場合も多い。
  でも、戸惑ったような、
  もしかすると、ちょっと怒ったような表情をみることがあって、
  あの感じに、すごく興味があるのです。
  「いやいや、ホントにおいしいですよ」
  とこちらの二度目を言わせない空気が漂う。
  そういうときの、
  不思議な笑顔についてちょっと考えているのでした。

3、謙遜も混じってるかもしれないけれど、
  それ以上に、
  野菜不足になる冬の期間をしのぐための、
  ”たかが”保存食を
  おいしいといわれることへの
  びみょうなハズカシさがあるんじゃないかしらん。

4、ちょっと極端な例え話。
  マクラを買えない貧乏な家のおかあさんが、
  子どものために新聞紙を丸めたモノをつくったとして、
  それが、のちに
  「吸湿性バツグンで首の負担も少ない田舎の手づくりマクラ」
  として注目されて、大ヒットしたとしたら、どうだろう。
  たぶん、そのおかあさんは
  すごくびみょうな気持ちになると思う。

5、この新聞紙マクラがすごく売れたら、と考えるとちょっと怖い。
  子どもは貧乏じゃなくなるわけで、
  買った人もうれしいし、
  功利的にみれば、かなりwin-winではある。
  誰かに「よかったですね」といわれたら、
  おかあさんは笑うような気がする。ひとまず。

6、でも、ニコニコしながら、静かに
  傷ついて
  怒って
  いるような気がしてならない。
  もしかしたら、本人もそのことに気づかないで。

7、単なる気にしすぎならいいんだけどさ。

8、でも、
  「凍み大根おいしいですね」
  「いやあ、そんなこと」
  と真顔でいわれたときに、ぼくが感じる緊張は、
  こういう傷つき方が
  あちこちで日常的に起こっているせいのような気がするのでした。
  無意識のうちに知っているから、そう思うんじゃないかしらん。

9、対応策は分かんないけど、
  とりあえず、
  この違和感があることだけは
  忘れないようにしておこうと
  そんなことを思っているのでした。
  分かりづらかったら、ごめんなさい。

Posted by tekigi1969 at 2009年05月25日 17:19
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