2010年02月27日

●キンドルで本を出してみようと思います2

(「キンドルで本を出してみようと思います」の続き)

1、「写真集的なのはキツそうだった」と前回書いたんだけど、出しちゃう手もじつはありました。キンドルは、キンドル専用端末以外に、パソコンのディスプレイで読むこともできるし、iPhoneで読むためのアプリも無料で用意されている。だから、フルカラー・高解像度の電子本をつくっても、そっちでならきれいに表示されるのです。それで、ちょっと迷いました。

(参考)ちなみに、アメリカのamazon.comでアカウント(メアド・パスワードのみでOK)をつくって、kindle for PCをDL&インストールすれば、専用端末がなくても、パソコンからキンドルの感覚を体験することができます。キンドル本にはたいがい無料のsample(数ページ程度)が用意されているので、それをドカドカ落として自分のweb本棚に並べて、立ち読みすることもできます。ここまでなら無料です。iPhoneでも可能。この「本棚をつくる」感覚が、自分でも意外なほど新鮮でした。

 日本語を画像として取り込んでいるコンテンツもすでにあります。
 AOZORA Finder Rock →こちら
 Peach Boy MOMO & MIKAN version vol.1 →こちら
 Ten Nights' Dreams by Natsume, Souseki →こちら
 上の二つは漫画作品で、いちばん下は夏目漱石「夢十夜」。

2、でも「専用端末できれいに表示できないアイテム」は、最初から読者を狭めてしまうことになるかもしれない。『トイレではゼッタイ読めない本』をつくるようなものというか、そういう潔くないアレを感じたので、今回は止めることにしました。やはり専用端末でしっかり読めることを前提にしたい。

3、これにはもうひとつ理由があって、あの白黒の専用端末に興味があったんです。あれには電子ペーパー(Eink)という技術がつかわれているそうで、これは自分では発光しない表示形式。光を直接目で見ることになる液晶画面とはまるで「読み味」が違うのでした。これまで「パソコン画面は長い文章が読みにくい」と感じていたので、この方式に興味があったのです。

4、てなわけで、白黒・低解像度と決めました。決めたはいいけどまだ中身がない。それで英語の堪能な編集者Aさんに相談しました。彼はアメリカで好まれそうなコンテンツのアイデアを出してくれて、それを自分で翻訳してもいいと言ってくれました。でも、ぼくはあんまり乗り気になれなかった。自分ができることがなさそうだから。「おもしろいですね。協力できることがあれば言って下さい」と答えることしかできない。

5、併行して、デザイナーのMさんにも相談。彼女は出版関係のひとではないのだけれど、データ的なあれこれが分かる。実際にキンドル本を出している漫画家さんのサイトなどを見て「これならできそう」と快諾をもらいました。興味ももってくれて、デザインもやってみたいとのこと。もちろんギャラは売り上げ次第でいいと言ってくれた。

6、でもまだ中身がない。「あ!」と思いついては、ひとに話して「うーん、でもさ」と言われる感じで一ヶ月うだうだ。なにしろ売上がまったく見えない状態でのチャレンジなので、迷惑をかけるひとは極力減らしたい。ああ、自分で絵がかけたらなあ、英語で文章が作れたらなあ、と生まれて初めて思いました。

(たぶん続きます)

   
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 こんな本もつくっております。
 紙、といえば、左の表紙カバーは馬糞紙だったりします。
 「糞」つながりというのもあるけど、手触りがおもしろいんですよ。

Posted by tekigi1969 at 18:34 | Comments [0] | Trackbacks [0]

2010年02月25日

●キンドルで本を出してみようと思います

1、久しぶりの更新です。

2、いきなりなのですが、キンドル本をつくってみることにしました。友だち数名と一緒に3月末発売に向けて、動きはじめたところです。英語で書くとkindleで、アメリカのamazonがやっている電子本とか電子書籍とかいわれているアレです。

3、文章を書いてごはんを食べている身としては、この辺のアレはけっこう気になるところです。それでtwitterやらでいろんなひとの発言・ニュースをみていたのですが、そのうち「一度やってみないと分かんないな、こりゃ」という気分になっちゃいました。期待する面も不安になる部分も、「やっぱり紙の本と書店が好きだ」という気持ちもあるんだけど、予測と希望ばっかりためこんでもドコにもいけない。いずれどこかの依頼で関わることになるにしても、その前に感覚を知っておくのはきっと損にはならないはず。てか、おもしろそうってのがいちばんおおきい。

4、キンドルがおもしろいのは、アメリカのamazon.comサイトにあるDTP(Digital Text Platform)というサイトに登録すれば、誰でも出版ができちゃうところ。必要事項を書き込んで、データをアップロードして、「publish」ボタンを押すのみ。審査を経て、OKならば、そのまま売れるらしい。こういう感覚で本を出版するというのはどういうものなんだろう。

5、ただし相手はアメリカ人で、しかも新しいサービスだから、いろいろハードルがある。「日本語フォントがつかえない」「画像として日本語も表示できるけど、画面の解像度がイマイチらしい」「専用端末が白黒表示」「手続きのあれこれが英語」「おもな読者はアメリカ人になりそう」というあたり。だから、コンテンツがまるごと画像として取り込めるマンガを出版するなら速攻でできそう。実際に同人誌作家の方々の作品が、すでにいくつか並んでいる。

6、でもぼくは絵が描けないし、英語もほとんどできない。だから、誰かの協力がいる。

7、そう考えて、もうひとつ大きなハードルがあることに気づきました。キンドルで商品を売ると、売上の35%(小切手)がもらえるらしいんだけど、それがどのくらいの金額になるのか事前にまったく判断がつかない。これまでは出版社さんだったり取次さんのような存在が「将来の利益」を見込んで事前にお金を負担してくださっていたんだけど、ここには、そういうものがない。

8、というわけで、最初のキンドル本をつくるにあたっての方針と目的が自然にできました。方針は「できるだけ少人数で、コストをかけずに、とにかく一冊作ってみる」ということ。目的は「とにかく一冊つくってみて、その作業手順・売れ方(売れなさも含む)・売上金額を今後の判断基準にしよう」ってな具合です。これなら、ほら、大失敗したって「そういう経験ができた」といえるし、イザとなったら「オレにいわせりゃ、ありゃダメだね」とかいおうと思えばいえちゃうし。

9、最初に話したのはカメラマンFさん。英語ダメ&絵ヘタクソな自分がやるには、画像コンテンツをつくる能力のあるひとの協力が必要だと思ったからです。これに短い文章をつけるくらいなら、きっと自分にもやれる。パソコンをつかった画像加工にも詳しいFさんは「儲けはないかも」という話にも「おもしろそうだからいいじゃん」と乗り気でした。でもキンドルの専用端末はモノクロ。解像度の面も弱く、検討の結果、写真オンリー本はまだキツそうだった。

(たぶん続きます)
   
 ↑昨年出したぼくの本です。紙の本もいいですよね。
   宜しくお願いします。

Posted by tekigi1969 at 18:44 | Comments [1] | Trackbacks [0]