2011年10月07日

●「タウンライツ」「第1回湘南電書鼎談」出ました!

ぼくがやってる電書のインディーレーベルカナカナ書房が、
新しい本を2冊出しました!

とりあえず1冊目を紹介します。
「タウンライツ HIVを巡るぼくらのストーリー」という短編小説集です。

 townlights.jpg

著者の藤丸心太さんはグルメ、まんが評論、ゲイ、HIVについて執筆するライターさん。
去年の文学フリマに彼が出品していた短編小説を読んだのがきっかけで、今回のアプリが誕生しました。じつはカナカナ書房を始めた時から「創作モノを出したい」「ぼくではない若い書き手さんの本もつくりたい」と考えていて、このHIVをテーマにした短編小説集を読んですぐに「これだ!」とtwitter経由でお願いしたのです。

この小説には、HIVウイルスを身近に感じながら生きていく生活が静かに丁寧に描かれています。おもな登場人物はいわゆるゲイと呼ばれるひとたちです。ぼくはこの作品を読んで、こうした感情と生活がごく近くにあるんだ、ということをすごくスムーズに地続きに感じることができました。
それはたぶん「小説」という形式だったからと、藤丸さんが「伝えたい」と真摯にテーマに向きあおうとしているからだと思っています。

表紙・イラスト・デザイン手がけてくださった藤本晃司さんは藤丸さんの知人のグラフィックデザイナー・イラストレーター。電書は初挑戦だったそうですが、すごく雰囲気のあるデザインに仕上げてくれました。いろんな絵柄が描ける方なので、他の絵でも登場してもらいたいなあと思っています。

ぼくは今回全体を管理する「編集」をしたのですが、「自分が本棚に並べたいと思うような本」が出せた、と自負しています。著者になるのとはまた違ったうれしさですね。

もし「読んでみようかな」とご興味を持ってくださった方は、
iPhone/iPadの無料アプリ「みんなの本屋さん」でご購入いただければうれしいです。
このアプリ(無料)をインストール後、アプリ内のアドオンで購入する仕組みです。
もちろん、その前に無料で試し読みもできますよ。

カナカナ書房のiPhone/iPad向けブックアプリは、今後しばらくはこのアプリ内で販売することになると思います。iPhone・iPadユーザーの方はぜひ、この機会にインストールしてみてください。

ちなみに「タウンライツ」に収録されている小説は新宿2丁目にあるコミュニティセンターaktaが発行するマンスリーペーパーに連載されているものがベースになっています。連載はいまも継続ちゅうなので、よろしかったらこちらもぜひ。続編の電書も出せたらいいなとも思っています。

ちょっと長くなっちゃったので、
もう一冊の新刊「第一回湘南電書鼎談」については、また改めてエントリーします。

適宜、宜しくお願い致します。



Posted by tekigi1969 at 2011年10月07日 17:00
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コメント

レベッカ・ブラウンの‘体の贈り物’は極めて透徹した目線のHIVをテーマにした連作だった
‘私’はAIDSが死の病だった時代の患者を,水のような抑制された感情で見つめる事で,そのさざ波を遠く対岸にある人達に届く際に大きくなっている事に成功した

藤丸心太のタウンライツは,ある種明確な個性を備えた登場人物によって彩られている15年後の返答だ
既に慢性病となったにも関わらず,他者との間に何かをもたらしてしまうこのテーマにおいて,登場人物達は自己を憫い,同じ病を持つ者の為に悲しみ,近しい者達の他者性に苛まれる
病とは何か,絶望に到るとするならそれはやはり‘死に至る病’ではないのか,
作者の感受性はそうではないと叫ぶ
閉じ込められた世界の中に留まる,春の,命の証
1日1日を,生を肯定し,認識する為の希望
自らを取り巻く世界は決して自分を排除しようとしているだけではない事を作者は伝えようとしている

これは‘贈られる物’の話ではなく‘捧げる者’の話なのだ

Posted by Anonymous at 2011年10月08日 05:27

お読みいただきありがとうございます。
しかも感想コメントまで!

本当にありがとうございました!

Posted by ふるた(適宜更新) at 2011年10月08日 19:05
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