2011年10月19日
●ぼくのみた胴上げ(その1)
1、昨日は横浜スタジアムにいって、落合監督の胴上げをこの目で目撃してきました。18日はベイスターズの地元最終戦で、外野自由席は無料開放。ぼくは、その前のジャイアンツ戦で優勝は決まるだろうと思っていたので、最初は「お祝いがてら、外野自由席にいってみようかなあ」とかのんびり考えていたんです。ところがまさかの3連敗で、慌ててコンビニに行ってチケットをチェック。ビジター側はあっというまに売り切れたけど、一塁側内野席はまだあった。「買っちゃえ!」とベイ側応援の方々にまじって、奥さんと観戦してきたのでした。
2、はじめて胴上げを生でみたのは、たぶん88年のシーズンです。大学生だったぼくは、この年ちょうどナゴヤ球場(ドームはまだなかった)内野席で売り子のアルバイトをしていて、ドラゴンズの優勝を目撃しました。4番はロッテからトレードで移籍していた落合選手で、チャンスで彼が打席に立っているときにうかつに立っていると「座れ!」「売り子、邪魔だ!」といわれてしまう。だから「三冠落合広角打法~♪」という応援歌が聞こえてきたら、売り子も通路に座ったほうがよかった。
3、二度目の胴上げ目撃は94年の10.8決戦。同じくナゴヤ球場でおこなわれた中日対巨人の一戦は「勝ったほうが優勝」という、球史に残る一戦でした。長嶋監督は「国民的行事」ともいってましたね。じつをいうと、当時のぼくはドラファンでなく巨人ファンだったんです。友だちの家でテレビ観戦していたら、FAで移籍した4番・落合選手のホームランで巨人が先制。いてもたってもいられなくなったぼくらは、クルマでナゴヤ球場に押しかけちゃいました。
4、もちろんチケットは売り切れ完売だから、入れるわけもない。でもぼくらと同じように「少しでも近くでこの一戦に関わりたい」と思うひとたちが集まっていました。球場のまわりには、いくつもの集まりができていて、巨人/中日それぞれの応援歌をスタジアムに向かって熱唱している。誰が運んだのか、でっかい発電機を備えてテレビを囲んでいる集団もいました。みんなスタジアムのコンクリートの壁の向こうに気持ちを届けようとしている。あちらからは、ときどきものすごい歓声やため息が聞こえてくる。でも見えない。
5、どうしようか、とまわりを見渡すと球場近くのマンション屋上に人影が見えました。「あそこにいってみよう」と非常階段を駆け上がると、屋上の入り口は鍵がかけられていました。でもその上に人が集まっている気配はある。誰かのラジオから試合の様子も聞こえている。「どうやってあがったんですかあ?」と声をかけてみたら、ドラゴンズのユニフォームを着た二人がこっちを覗き込んで「階段の手すりの上に乗ってくれたら、ロープに届くよ。こっちからも引っ張りあげるから」といってくれた。怖いとか思うまもなく、勢いで登る。そこからはグラウンドが一望できる。試合はちょうど9回裏で、やがて長嶋監督の胴上げを見ることができました。
6、巨人ファンとしてはうれしくって仕方なかったんだけど、でもまわりはドラファンだらけだから、喜べない。みながっかりしているし、引っ張り上げてくれたひとにも申し訳なくて、残念そうな表情を一生懸命つくって帰りました。それが二回目の胴上げです。
7、その翌年にぼくはライター業をはじめるため、関東に引っ越しました。名古屋から離れて10年経ってみたら、なぜだろう。故郷のチームを応援するようになっていた。そして、そのドラゴンズを指揮していたのは選手じゃなくなっていた落合監督でした。
(もうちょっと書きたいけど、続きは後日)
Posted by tekigi1969 at 2011年10月19日 17:23
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何度か野球観戦には行きましたが、生で胴上げを見たことないです。(^^;
ましてや、中日の胴上げを生で見られたなんて、うらやましいですね~♪
Posted by 茂木 at 2011年10月20日 12:25
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