2011年11月24日

●精興社さん工場見学その1

先日、印刷会社さんの工場を見学させていただきました。
貴重な機会をつくってくださったのは精興社さん。
わがまま聞いていただき、ありがとうございます。

1、精興社さんの工場・事業所はあちこちにあるので、9月9日にまずは青梅工場へ。ここはおもに書籍の本文を印刷している工場。敷地内には、90年代まで稼働していた活版印刷工場が資料館として保存されていました。最初にこちらを見学。「こうじょう」というより「こうば」と呼びたい感じ。なかはいまでもインキの匂いが残っていて、当時の様子が再現されていました。

 KumiMorota01.jpg
 活字が並ぶ棚「スダレケース」
(写真はKumiMorotaさん撮影のもの)

2、活版印刷の時代、原稿はもちろんデータじゃないので、1文字ずつ活字を拾わなくちゃいけなかった。この作業が「文選」で、「銀河鉄道の夜」のジョバンニが学校帰りにやっていたアレであります。

 KumiMorota002.jpg
 スダレケースのアップ。
(写真はKumiMorotaさん撮影のもの)

3、並び順は使用頻度や関連度によって決まっているらしいけど、ちょっと見たくらいでは分かりませんでした。あと、よく出てくる文字(例えば「の」)の棚は広かったりしています。

4、拾った活字は、デザインどおりのレイアウトになるよう組版用の金具(ステッチ)に並べていきます。1行分の長さの金属板(インテル)、ルビがあるはもちろん短い板をつかって、行間をそろえ、手作業で1ページずつきっちり詰めていくわけです。まさに文字通りの「組版」!

 oume023.jpg
 工業製品!という感じ。

5、活字の組版ができたら、熱に強い紙を重ねた「紙型」に転写。重版とかのために保存される母型は、この紙型とのこと。精興社さんでは、品質を高く保つために、活字は1回つかうごとに鋳造しなおしていたそうです。紙型にドロドロに溶けた地金を流し、印刷にかけるための鉛板がつくられます。

6、ぼくは見逃したんだけど、見学に参加した某さんはここで「岩波のマーク」の活字を見かけたとか。家に帰ってから、本棚にあった古い岩波文庫の奥付をチェックしてみたら、たしかに「印刷精興社」とありました。たぶんここで刷ったんだろなあ。すげー。

7、古い作家さんのエッセイなんかで「〆切が守れず、印刷会社で立ったまま原稿を書いた」なんてよくあるけど、ここで書くのは、楽しかったんじゃないかなあ。聞いてみたら「ときどきそういう”常連”の方がおられましたね」とのことでした。なかには、工場の片隅にボトルキープをしていた剛の作家さんもおられたとか。かっこいいなあ。

精興社さんの活版印刷については、ここに詳しく載ってます→精興社博物館

(続きます)


Posted by tekigi1969 at 2011年11月24日 16:09
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コメント

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Posted by モンクレール エリック at 2013年11月01日 14:08
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